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不景気が影響?お下がりはいいけど…

 通学用にクロスバイクを購入頂いた数年後、御兄弟が乗り継いでいるケースが増えました。
大事に整備して長く使うことは大変良いことです。
 ただし、理解して大事に整備して使うなら…

 整備の現場で気づいた点をいくつか挙げます…

(1)お兄さんのLサイズの自転車をサドルぺったんこにして乗っている本来Sサイズ以下の女子高生…正直キケンです。ハンドルバーが遠すぎて操作に余裕がありません。ヒヤッとする場面で避けきれるでしょうか?

(2)「パンクしてるのか、空気が入らない」「空気が減っている」「最後にいつ入れましたか?」「……」
納車時にはご本人に空気の入れ方も説明して実践もしてもらっていますが、お下がりを受け継いだご兄弟には他の注意事項も含めて伝わっていないようです。

(3)通学で3シーズン使用すれば、大抵の場合チェーンはおろかスプロケット、ブレーキや変速ケーブルも錆びて交換が必要な状態が多く見られます。雨でも乗っているわけですから、前後車輪のハブやヘッドパーツのグリスアップもすべきでしょう。ここまで一度に作業すると、費用にして2万円弱~4万円はかかりそうですが、どうも最近は予算で折り合わず、作業せずに持ち帰られる方もいらっしゃいます。

 この際、潔く認めましょう。
日本国内の不景気が、もろにお財布事情に影響しているんじゃないでしょうか?
この30年、国の借金だと騙し脅されて賃金は上がらないのに、税金ばかり上がっていますものね。

 とはいえ、自転車は、大事な身体を乗せて自動車の横を走る軽車両です。

 ご兄弟が受け継いで、これから数年通学に乗るという状況で、必要最低限な整備は覚悟してほしいものです。

 「乗れるから…」「乗れればいい…」その基準は人それぞれですが、破れたサドルに油切れてチェーンがキリキリ鳴らして走っている姿は正直、目を覆いたくなります。自転車がボロだと、受け継いだ本人も大事にする気は起きないでしょう。だから、余計に傷んでいきます。

 ご購入いただいた自転車が、ホームセンターの廉価粗悪車のなれの果てと同じになってしまう光景は見ていて、ホント辛いです。

 バイクと呼べる自転車。クールなバイクを普及させる筈が… 30年経って無力感に苛まれる今日この頃です。

(ヴェロテン)